あすはひのきになろう

ライトノベルを中心にいろんなコンテンツの感想を記録していきたいブログ

ぼくたちのリメイク Ver.β 2【感想】

 

 2020年9月1日読了。

あらすじ

 戻らなくたって、ここが青春。いまここから始める青春やり直しストーリー!


偶然出会った河瀬川に誘われ、サクシードソフトで働くことになった僕、橋場恭也。進めていた企画が発端となって常務と対立し、栄転とは名ばかりの異動で第2開発部、副部長に就くことに。分断されたものの、その後も13部のメンバーと共に空き時間を利用してどうにか企画を成立させる方法を画策するもさほどうまくいかず……。異動先での仕事も慣れ始めた頃、僕は河瀬川に呼び出される。「わたしたちの企画に力を貸して。もう一度、みんなと活気のある現場を作って、作品を作る手伝いをして欲しい」その企画はあの“プラチナ世代”との超大型企画だった――。

出典:https://mfbunkoj.jp/product/bokutachi-remake/322002002164.html

 

 

感想 

 今一番熱いクリエイターラノベ、そのスピンオフ第2弾。もちろん本編あってのスピンオフなんですが、こちらはこちらで独立した作品としてもきちんと面白いのがすごい。あと今拾ってきた公式あらすじの「戻らなくたって、ここが青春。」ってキャッチコピーめっちゃ良いですね。

 急に出てきた新キャラの管理人さん、誰がどう見ても怪しいしなんか絶対裏があるだろ……と思ったら案の定。恭也の味方になってくれれば良いんですがまた癖がありそうな感じ。本編のメンバーも続々登場し、次巻からいよいよ本格的に作品作りが始まりそう。ヒロインは相変わらずの河瀬川一強。他がシリアスすぎて突然降って湧いたデートイベントがかなり唐突に感じたけど河瀬川が可愛かったのでヨシ!

 物語に関して言うと、お仕事ものの溜め展開は現実を思い起こさせて辛いものがありますね。働きたくねぇなぁ……。クリエイターものでも、「会社」という組織の中で働くことを正面から描いたラノベって結構珍しいと思う。一般小説だとたくさんあるんですが。

 不満を述べるとすれば悪役に深みが足りないこと。恐らく今後彼の側の事情が語られるのだろうが、現状では「悪役であるために存在する悪役」という印象が拭えない。本シリーズの場合、本編よりも主人公対悪役の対立構造がかなり明確なので、主人公に負けないくらい悪役にも魅力を付加して欲しいところです。