あすはひのきになろう

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りゅうおうのおしごと!13【感想】

 

りゅうおうのおしごと!13 (GA文庫)

りゅうおうのおしごと!13 (GA文庫)

 

 2020年9月3日読了。

あらすじ

 三段リーグ最終日の翌日。
『史上初・女性プロ棋士誕生!』の報に日本全土が沸き立つ中、雛鶴あいは関西国際空港を訪れていた。
親友の水越澪が海外へ旅立つのを見送るために……沈みがちになる気持ちを隠して明るく振る舞うあい。
意外な人物との再会をきっかけに、事態は思わぬ方向へと動き出す。

「最後に一つだけお願いがあるんだ」

同じ頃、あいの師匠である八一は東京の病院にいた。満身創痍で眠り続けている銀子の傍らに……。
あい、澪、綾乃、シャル、そして天衣。五人の少女が集う最後の一日を描いた、約束の13巻!!
飛び方を覚えた雛鳥は今、大空へと羽ばたく――

出典:https://www.sbcr.jp/product/4815606442/

 

 

 感想

 僕は感想を書く前に割と他の人の感想をチェックしてから書くことを考えるんですが、今巻のAmazonレビューはさんざんな言われようでさすがに笑ってしまいました(リンク)。確かに半分弱はドラマCDのリライトで、かつそれを回想しつつ本編の時間軸を進めていくので多少の違和感というか、無理矢理感は否めません。またドラマCDのエピソードがギャグ全振りで、ロリ王のごり押し一辺倒というのもまぁ批判の対象になっても仕方ないかなぁと思います*1。ただ、こうしたドラマCD付き特装版って今ではプレミアついてて買い逃してた人は結構な額出さないと手に入れられないんですよね。それをこうして違った形で提供してくれるのはありがたいと思います*2。あとほとんどJS研の短編集みたいなもんなんだからナンバリングするな、という意見もわからなくはないですが、最近こそ銀子がフィーチャーされまくってるものの、そもそもの原点はあいを中心とするJS研のメンバーだったはず。その意味では原点回帰したとも言えるでしょう。だからこそ彼女たちの成長を描いた今巻を全編書き下ろして欲しかった、という気持ちはありますが。しかし、「強烈な努力」という言葉は印象的でしたし、これまで師匠の言いつけを守る「良い子」であったあいが殻を破る新たな道筋が立ったことを考えれば、結構大事な巻だったんじゃないでしょうか。シリーズに共通する魅力である「熱さ」は今巻も健在でしたが*3、一方でここ数巻と比べると見劣りというか、物足りなさがあったことは否めません。

 良かったところだといつもの感想戦の代わり(?)の銀子とのイチャイチャエピソードももちろんですが、個人的には桂香さんのいろいろな顔*4が見れたのが面白かったですね。次巻から最終章と明言された*5こともあり、次巻からはまた辛い展開が待っていそうですがどうなるか、期待して待ちたいと思います。

*1:特に八一は最近格好良い場面が続いたからそのギャップもすごかった。

*2:もちろん当時から特装版を買ってたファンが損した気になるかも、という懸念はありますが……。

*3:澪ちゃんの啖呵にゾクゾクした

*4:主に酔っ払ってやらかすところですが……。

*5:あとがき参照