あすはひのきになろう

ライトノベルを中心にいろんなコンテンツの感想を記録していきたいブログ

ヒトの時代は終わったけれど、それでもお腹は減りますか?【感想】

 

 2020年9月14日読了。お料理ものであり、ポストアポカリプスものであり、SFであり、百合であり……さまざまな要素を詰め込みつつ、エンタメ作品としても面白かったです。

あらすじ

ドラゴンに毒キノコ、小型戦車まで!? 未知の食材、美味しく頂きます。

 荒廃した24世紀の東京は合成食糧や電子ドラッグが巷に溢れ、荒くれ者たちが鎬を削る……それでも、やっぱりお腹は減るんです。日々の戦いに疲れたら、奇蹟の食堂――《伽藍堂》へ!
 厨房を受け持つのは「食の博物館」の異名を持ち、天使の微笑みをたたえる少女ウカ。狩人兼給仕を担うのは、無法者に睨みを利かせる、こわもて奔放娘リコ。
 二人は今日も未知なる食材求めて、てんやわんやの大騒ぎ。「おいしい!」の笑顔のためならば、人を喰らうドラゴンから、食べたら即死の毒キノコ、はたまた棄てられた戦車まで!? なんでもおいしく、そして仲良くいただきます!
 リコとウカの風味絶佳な日常を皆さんどうぞ召し上がれ。

 出典:https://dengekibunko.jp/product/garando/321807000012.html

 

 

感想

 いわゆる飯テロっぽさとは無縁なんですけど、興味をそそられる食べ物がいっぱい。特に蜘蛛型戦車の人工筋肉とか、説明だけで胸焼けしそうなオイルバーとか……。あとやたら設定が凝ってるのもわくわくして良いですね。最初に世界観設定のページがあって、はじめはおっ、と身構えたんですけど、説明でだれたり、くどく感じたりすることもなかったです。よくこんな発想するよなぁ、という設定がポンポン出てきて感心しました。最初に出てきた戦車の人工筋肉とかもそうですけど、ドラゴンぽいやつとか、ヤマタノオロチぽいやつとか、単にモンスターとしてポンと出てくるのではなく、全部きちんと作中の世界観に沿った設定に基づいて出てきてるんですよね。そういうところにこだわりのようなものが感じられました。

 あとはリコとウカの関係性も良かったですね。最後まで読んでから他のエピソードを読み返すとまた違った視点から読めそうです。

 2巻までしか出てないみたいですが続きも是非読みたいです。