あすはひのきになろう

ライトノベルを中心にいろんなコンテンツの感想を記録していきたいブログ

黒猫のおうて!【感想】

 

黒猫のおうて! (ファンタジア文庫)

黒猫のおうて! (ファンタジア文庫)

 

 2020年9月15日読了。

あらすじ

女なきプロの世界に一人の少女が挑む

奨励会三段リーグ全勝優勝という偉業を成した天才棋士長門成海は、突如将棋界を去ってしまう。その心変わりに日本中が動揺する中、女流棋士三河美弦は強くなりたい一心で何故かコスプレ姿で弟子入りしてきて!?

 出典:https://fantasiabunko.jp/product/201907kuroneko/321903000061.html

 

 

感想

 非常に不遜な言い方なんですが、将棋ラノベであんだけ有名なのがあって、タイトルあらすじともにそこはかとなくオマージュしてる感ありありで、こんだけイロモノ臭を醸し出しながらきちんと面白い作品でした。まぁそういう売り方しないと地味な方法じゃそもそも手に取らないもんね……。

 三段リーグ全勝とかいうバケモン主人公が将棋界を去った謎っていうプロローグの引きが強く、気になってすいすい読み進めちゃいました。明らかになった理由は「そうだったのか!!」という驚きよりは「なるほどなぁ……」という納得の感が強かったですね。コスプレとかJKとかいかにもラノベらしい要素はちりばめられてるんですけど、ラブコメ成分は抑えめで、あくまでも将棋に焦点があてられています。対局描写も熱く、特に最後の対局で負けたキャラの態度が毅然として潔く、かっこよかったです。

 将棋ラノベ、本作のようにある程度詳しい方が書けば面白いものになると思うんですが、雨後の竹の子状態になるには書く側のハードルが高すぎるんでしょうね……。