あすはひのきになろう

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可愛いかがわしいお前だけが僕のことをわかってくれる(のだろうか)【感想】

 

  2020年10月20日読了。

 

あらすじ

 絶望して自殺するつもりが、ナマイキ悪魔娘にイジられている。何故だ!

 同窓会で東大生だとウソをついた浪人生の僕。もしウソがばれたら人生終了だな……。よし、死のう! 死んで異世界転生だ! 中二の時に書きためた設定のやつでお願いしまーす! ……と、そんなうまい話があるわけもなく、地獄の狭間で苦しむ僕の前に、銀髪ロリ悪魔のドロルフィニスが現れる。
 魂と引き換えに、この世の快楽の全てを教えてやると語る彼女。え、僕まだ死ねないの……? でも、それだったら! これまで僕を苦しめてきた奴らを見返してから死んでやる! 先ずはバイト先の女子大生、梨沙だ! イケメンに変身して、しゃぶりつくしてやるぜぇえええ!
 僕は自殺したいだけなのに、『尊死』するまでポンコツ悪魔が死なせてくれない!? って一体どんなラブコメなんだよ!

出典:https://dengekibunko.jp/product/322002000144.html

 

 

感想

  知る人ぞ知る奇作『ぼくの妹は息をしている(仮)』の作者さんの新作です。前作よりはずっと読みやすいですが、ラノベの皮を被った別物って感じは相変わらず。要素というかエピソード一つ一つはやや散漫で、キャラクターや設定の示し方も唐突な印象が否めませんが、テーマ自体は一貫していますし、小気味の良い台詞回しとか、良い意味でラノベらしくない展開は結構好きです。自殺とか死がテーマというよりは、生に対してどう向き合うかという方が主題に近い気がしますが、いずれにしろ最終的に主人公が一つの生の目的を手に入れられたのは良かったのではないでしょうか。というか「つづく」で終わったことに一番びっくりしましたね。普通にキリよく終わってたけどどう続くんでしょう……?