あすはひのきになろう

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処刑少女の生きる道(バージンロード)5 ―約束の地―【感想】

 

  2021年3月23日読了。

 

あらすじ

師を超える時は、今。
彼女が彼女を殺すための物語、決別の第5巻!!

「私は清くもないし、強くもないし、正しくもない。そんな悪い奴だもの」
アカリを連れ去った導師「陽炎」を追い、“聖地”に足を踏み入れたメノウ。せめて自分の手でアカリを殺す。そう決意した彼女の目的は、【白】の遺物・塩の剣の確保だった。
幼き日のメノウと導師がかつて辿った旅路の果て。塩の剣が眠る、清浄なる塩の大地。第一身分に封印されたそこへ至るには、【使徒】魔法使いが守護する聖地の中枢・大聖堂の突破が絶対条件。「陽炎」によるアカリ処刑のタイムリミットが迫るなか、圧倒的戦力差を覆すためにメノウが選択した禁忌の手段とは――。
師を超える時は、今。彼女が彼女を殺すための物語、決別の第5巻!!

 出典:https://ga.sbcr.jp/product/9784815609368/

 

 

感想

 エピローグの情報量……。1巻読んだとき、「面白いけどネタバレありきで話が進むし、引き延ばしせずに5巻くらいでしっかりまとめきって欲しい」みたいなこと書いたんですけど、ここに来てさらに話を広げるとは。いやはや、お見それしました。しっかり奥行きのある世界観を作り込んでいるからこそのここに来ての展開なのだろうと思います。続きに期待せざるを得ない引きです。

 で、エピローグの方は一旦置いといて、表紙で初めてメノウが立っている、という絵師コメの通り、彼女のアイデンティティが今巻をもって一つがっちり形成されたというか、本文中でもちょいちょいタイトル回収してましたが、まさに「生きる道」が定まった話だと思います(だからこそエピローグが生きてくるんですけどね……)。アカリは今巻はオロオロしてただけなので、もうちょっと見せ場あっても良いんじゃないと思ったり思わなかったり。戦闘シーンの描写も安定しているし、導力接続みたいな設定を生かしたギミックをストーリーに組み込むのも上手いなぁと思います。アニメ化も決定しましたが、良い原作なだけに期待と不安半々ですね。世界観説明が煩雑な分、映像だけで理解させるのは結構骨が折れそうですが……。