あすはひのきになろう

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ドラキュラやきん!【感想】

 

ドラキュラやきん! (電撃文庫)

ドラキュラやきん! (電撃文庫)

 

 2021年4月3日読了。

 

あらすじ

夜しか外出できない吸血鬼が現代日本で選んだお仕事は“コンビニ夜勤”!?

 太陽の光を浴びると灰になってしまう存在、吸血鬼。夜しか活動できない彼らだが、現代では割と問題なく生活していた。
 そう、なぜなら“夜勤”で働くことができるから――。
 虎木由良は現代に生きる吸血鬼。バイト先は池袋のコンビニ(夜勤限定)、住まいは日当たり激悪半地下物件(遮光カーテン必須)。人間に戻るため、清く正しい社会生活を営んでいる。
 なのにある日、酔っ払いから金髪美少女を助けたら、なんと彼女は吸血鬼退治を生業とするシスター、アイリスだった! しかも天敵である彼女が一人暮らしの部屋に転がり込んできてしまい――!? 虎木の平穏な吸血鬼生活は、一体どうなる!?
はたらく魔王さま!』の和ヶ原聡司が贈るドラキュラ日常ファンタジー

出典:https://dengekibunko.jp/product/dorayaki/322005000030.html

 

 

感想

 ガワがめちゃくちゃ『はたらく魔王さま!』に似てて、焼き直し感すごいなと思いながら読んでいたんですが、通読すると別の方向を目指している感じがしました。『魔王さま』が最初らへんは比較的日常パート多めでバトル要素があんまりなかったのに対し、本作ははじめっから結構バトルやアクションの要素が強く、お仕事要素は薄めな印象です。というか、そもそもコンビニの夜勤って、ファストフード店のバイトよりずっと話を膨らませにくそうで、今後の展開大丈夫か?と思ったり。

 十分面白かったのですが、どうしても『魔王さま』と比べると現時点では見劣りしているというのが正直なところです。タイトルやあらすじの割には日常パートは物語上さして重要な要素ではないですし、主人公も善人ではありますがやや魅力に欠けます。ヒロインが男性恐怖症という設定もあり、ギャグ要素もどこか既視感があります。『魔王さま』の良さはサブキャラを含む登場人物一人一人が魅力的な点にあったと思うので、今後キャラが増え、キャラ同士の絡みに幅が生まれたらもっと面白くなるかもしれません。今後の伸びに期待です。