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異修羅IV 光陰英雄刑【感想】

 

異修羅IV 光陰英雄刑 (DENGEKI)

異修羅IV 光陰英雄刑 (DENGEKI)

  • 作者:珪素
  • 発売日: 2021/02/17
  • メディア: 単行本
 

 2021年4月27日読了。

 

あらすじ

このライトノベルがすごい!2021」W1位獲得作、待望の第4弾!

絶対無双たる十六名の修羅を争わせ、“本物の勇者”を決める六合上覧。
凄惨な破壊をもたらした第二試合が終わり、次なるは、第三試合。柳の剣のソウジロウ及び移り気なオゾネズマ。
一目で相手の殺し方を見出し、伝説すらただの事実へと堕する頂点の剣技を振るうソウジロウに対し、謎多きキメラのオゾネズマが用意していた“手”とは――。
そして六合上覧の裏では、黄都、黒曜の瞳、オカフ自由都市など、各勢力の思惑が交差し複雑に絡み合っていく。
全員が最強、全員が英雄、一人だけが勇者。“本物”を決める激闘は熱を帯びていく。

出典:https://dengekibunko.jp/product/ishura/322008000008.html

 

 

感想

 読了後に改めて表紙を見ると実に象徴的というか、本編の内容をよく反映した表紙になってるなぁと思います。左右で分かれた明暗、しかしお互いに手をつないでいるエレアとキア、対照的に互いに背を向けて対比されているクゼとロスクレイ……。全体としてやりきれないって感じのエピソードが多かったです。どいつもこいつも善悪で簡単に割り切れなくって、いろんな感情を抱えていて、しかしそれはそれとして死ぬときは死ぬっていう。残酷とも少し趣の異なる、淡々とした本作の世界観がよく表われた巻だったかと思います。というか、この話最終的に幸せになるキャラ出てくるんでしょうか?

 今巻のハイライトとしてあげられる部分はいくつかありますが、個人的にはやはり絶対なるロスクレイの戦闘シーンを推したいです。敗北の許されない英雄としての覚悟がえげつなかった。

 各陣営の意図がだんだん整理され始め、群像劇としてももう一段ギアが上がってどんどん面白くなってきていると思います。次巻以降にも期待したいです。