あすはひのきになろう

ライトノベルを中心にいろんなコンテンツの感想を記録していきたいブログ

月とライカと吸血姫 6 月面着陸編・上

 

  2021年6月11日読了。

 

あらすじ

クライマックスへ、「月面着陸編」上巻!
停滞気味の共和国宇宙開発計画。それを隠蔽したい政府による無理な有人宇宙飛行計画が、ミハイルを殺した。
怒りと悲しみに震えるレフたちが取った行動は、かつてコローヴィンが極秘に記した、月着陸への共和国と連合王国による共同計画を、世界向けて非合法に「暴露」することだった。レフたちの目論見通りその計画に乗ってきたゲルギエフ連合王国との月着陸共同計画を宣言、ついに月への道が開かれた。
ANSAでの飛行訓練のために連合王国へ渡ったレフとイリナたちを、ANSAの宇宙飛行士たちの厳しい洗礼が迎える。一方、共同研究のため共和国に渡ったバートとカイエも、迎える共和国研究者たちのプライドと文化の落差の壁に苦闘。しかし、若者たちの月への意思は、速度と推進力を増していく!
これは、世界が東西に二分され、月を目指し争っていた時代の物語。その光と陰、表と裏の歴史に、宙に焦がれた人と吸血鬼がいた。
宙と青春のコスモノーツグラフィティ、クライマックスにむけて「月面着陸編」上巻ついに完成!

出典:https://www.shogakukan.co.jp/books/09451886 

 

 

感想

 遂に物語は史実を離れ、共和国と連合王国の共同による月面着陸計画が始動します。今回は監修者に松浦晋也という人が入ってて、月面着陸の結構具体的なところまで踏み込んで説明の描写がありました。その分ストーリーは結構ダイジェスト風味で、カイエとバートの二人はさくっと決着ついた一方で、肝心のレフとイリヤは、まだイリヤの態度がつかみきれず……? 「レフと二人で」月に行くことが目標のイリヤですが、今のところ司令・機械船に残ることになってて、月の大地は踏めなさそう。下巻でここがひっくり返るかどうかですね。連合王国の相方も良い奴そうなのでそっちが事故死してイリヤが代わりに……みたいな展開に(なるとは思わないけど)ならないといいですが。ラストではある人物が退場してしまいますが、いつかはそうなるやろなぁと思っていたとはいえ、ずいぶんあっさりした最期……。下巻に向けてしっかり不安要素を残しつつ、月面着陸とレフとイリヤの関係性双方にどのような決着が付くか、今年放送予定のテレビアニメとともに楽しみに待ちたいと思います。