あすはひのきになろう

ライトノベルを中心にいろんなコンテンツの感想を記録していきたいブログ

リア充になれない俺は革命家の同志になりました1【感想】

 

2021年7月22日読了。

 

あらすじ

スクールカースト最下層に位置する白根与一は廃部をハンストで抵抗する部員の監視役として図書部に入るよう命じられる。部室では、純真可憐な美少女・黒羽瑞穂が待っていた。その姿に反し、彼女の口からは過激思想発言が止まらない。その中の一つ、スクールカースト粉砕計画に白根は心を動かされ、気がつけば彼女の理解者に? カースト一軍のリア充で黒羽の幼馴染み中禅寺さくらを交え、おかしな図書部の活動が始まる!?


スクールカースト”とは、誰が作るわけでもなく気がついたときには自然と構築されている不思議な階級。その最下層に値する白根与一は図書部に入るよう命じられる。図書部の廃部をハンストで抵抗する問題児がいるため、それを止めるための人数合わせ(と監視役)とのこと。どんなおかしな奴が待っているのかと部室にいって白根を待っていたのは純真可憐な黒羽瑞穂と名乗る美少女。しかし口を開けば過激思想発言が止まらない危険人物でもあった。その中に掲げられたスクールカースト粉砕計画に白根は心を動かされ、気がつけば彼女の理解者に? カースト一軍のリア充で黒羽の幼馴染み中禅寺さくらを交え、おかしな図書部の活動が始まる……。

出典:https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000224198

 

 

感想

 ただ一点、正統派ライトノベルじゃないのは、その美少女が、革命ガチ勢のマルクス主義者だったことだ。その時点でライトノベルじゃない。こんなんレフトノベルだ。(p.324)

 ライトノベル×政治思想とかいう思いついても誰もやらんやろそんなん、っていうやつ。作者、これの2巻書いて以来音沙汰ないみたいですけど大丈夫? 消されてない?

 着想は非常に面白いですが、まぁそれ自体は飛び道具感強いというか、展開自体はコテコテのテンプレラノベ展開。ただ、スクールカーストを階級社会に見立てていわゆる社会主義的な階級闘争につなげる発想は面白いです。一方で、物語自体はよくわからんバスケ対決で解決してしまって、アイデアがあんまりライトノベル的な面白さにはつながっていないかなぁという印象でしたが、メインヒロインとその親友の関係性はなかなか重くって良かったですね。互いに互いが憧れで、一方で家同士の関係も無視しがたくって……みたいな。主人公とのフラグよりもこっちの方が気になります。