あすはひのきになろう

ライトノベルを中心にいろんなコンテンツの感想を記録していきたいブログ

可愛ければ変態でも好きになってくれますか? 13【感想】

 

2021年8月5日読了。

 

あらすじ

「血が繋がってなくても、わたしたちは兄妹なんだから……」心を決め、改めて瑞葉に自分の気持ちを告げた俺、桐生慧輝。けれど瑞葉の返事はそっけないもので……あれ、もしかして俺、振られた? 気持ちが通じ合っていると信じていたのに……。翌日からも瑞葉から避けられる日々を送っていた俺は、「大丈夫だよ。瑞葉は絶対、桐生のことが好きだから」真緒の力強い言葉に勇気づけられて、瑞葉がなぜ俺を振ったのかを探ることに。……きっと大丈夫。何か理由があるはずなんだ。みんなに支えられて俺は、いや俺たちは二人で前に進むんだ――。新感覚変態湧いてくる系ラブコメ、そうは言うがもう変態が湧かないクライマックス第13弾!

出典:https://mfbunkoj.jp/product/hensuki/322102001213.html 

 

 

感想

 次巻で完結とのこと。最近の作品ではむしろ珍しいコテコテのラノベ感というか、そもそもここまでヒロインが増える作品が近年では珍しいので、このとりあえずヒロイン全員顔見せしとかないといけないんだろうなぁみたいな構成とかが懐かしいという感じでした。前巻からの引きで今巻で溜め→次巻で大団円の流れかと思ってたんですが、思ったよりも暗い展開を引きずらなかったことは良い意味で意外でした。このシリーズにひどく落ち込んだり引きずったりする展開は読者も誰も臨んでないでしょうし、それをきちんと理解された上で書かれているのだろうと感じました。ただ、シリーズを通してですが描写がずっと淡泊なのはやや引っかかるところです。感情の流れが通り一遍というか、フラれたヒロインにもあんまり必死さとかがうかがえなくて、ホンマに主人公のことそんな好きやったんか?と思わなくもない。ただ、あんまりヒロインに感情込めすぎると重くなっちゃうのも確かなので、難しいところではあると思います。

 個人的には、そういうところも含めて令和の世にあって平成の香りを残す(そりゃシリーズ開始時は平成だったんで当たり前ですが)最後のラノベシリーズだったなぁと記憶することになりそうです。