月50万もらっても生き甲斐のない隣のお姉さんに30万で雇われて「おかえり」って言うお仕事が楽しい 2【感想】
2021年8月20日読了。
あらすじ
かわいいお隣さんとの雇用契約、まだまだ継続中
隣に住むOL・早乙女ミオに「おかえり」と言う仕事を月30万で引き受けた元社畜の松友裕二。二人の関係はミオの思い出のぬいぐるみをめぐる出来事で深まり、一緒に過ごす毎日がすっかり当たり前になっていた。
そして夏休みシーズン、松友がミオの家へ普段通りに出勤すると予想外の客がいて――「お、おかえり兄ちゃーん。今日もお仕事おつかれさまー?」
松友の妹・裕夏が実家から家出してきており!? 宿なし女子高生の裕夏と雇用主のミオ。なし崩し的に二人を世話することになった松友のちょっぴり賑やかな日々が始まる――。孤独なお隣さんとのアットホームラブコメディ、第2巻。
感想
帯文で「アットホームラブコメディ」を謳ってはいますが、「ラブ」要素はほとんどありません。そこを問題視するつもりはあまりありませんが、1冊の本として読んだときに、話に起伏がないというか、盛り上がりに欠けるところはやや気になりました。妹が登場したのは良いんですが、それで1冊保たせているわけでもなく、エピソードとして散漫で、まとまりに欠けるきらいがあります。毎巻のようにミオさんの仕事をピンチにするわけにもいかないでしょうし、2巻目にして展開に腐心しているのではないかと邪推してしまいました。しかしながら、過剰にドタバタしないまさに「アットホーム」な落ち着いた雰囲気は、近年の流行りである両片思い系やイチャラブ系とは一線を画しており、独特の面白さがあります。裕福な家庭で育った者が貧乏な家庭の存在を思い知ったり、高校生が契約書作って借金したりと、やってることもちょっと他作とは異質で、タイトルに比して妙に現実的だったりするところもギャップがあって興味深いです。元同僚の二人も存在感を増してきましたし、今後の展開に期待したいところです。