あすはひのきになろう

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パワー・アントワネット【感想】

 

2021年9月3日読了。

 

あらすじ

「言ったでしょう、パンが無いなら己を鍛えなさいと!」
パリの革命広場に王妃の咆哮が響く。
宮殿を追われ、処刑台に送られたマリー・アントワネットは革命の陶酔に浸る国民に怒りを爆発させた。自分が愛すべき民はもういない。
バキバキのバルクを誇る筋肉(フランス)へと変貌したマリーは、処刑台を破壊し、奪ったギロチンを振るって革命軍に立ち向かう!
「私はフランス。たった一人のフランス」
これは再生の物語。筋肉は壊してからこそ作り直すもの。
その身一つでフランス革命を逆転させる、最強の王妃の物語がいま始まる――!!
大人気WEB小説が早くも書籍化!

出典:https://www.sbcr.jp/product/4815608231/

 

 

感想

 久しぶりに読んでいてしんどくなる一冊でした。一発ネタでここまで書けたら大したもんだとか、そもそも新人作家なのによく頑張ったとか、いろいろ思わなくもないですが、そういう外面的な要素を考慮せず、単純に物語そのものの面白さで言えば、厳しい評価は避けられないでしょう。特に最終盤の展開は説得力が致命的に欠けており、収拾が付けられず無理矢理終わらせたのではないかと思ってしまいました。

 もともとSNSでバズったワードを膨らませて書かれた作品であり、史実や実在の人物に絡めているとはいえ、結局ムキムキのキャラが敵をちぎっては投げちぎっては投げする展開に終始しており、シュールではありますが、ノリについていけなければかなりしんどい。自分はついて行けませんでした。文章も異常にハイテンションで、この勢いじゃなきゃ書いてられなかったんじゃないかという邪推もしてしまいます。一応2巻が出てるようなんですが、これ以上どう膨らませたんでしょうね? 既に限界だと思うんですけど。