あすはひのきになろう

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五人一役でも君が好き【感想】

 

2021年9月5日読了。

 

あらすじ

好きな人が五人で一人のフリをしていたので、全員カノジョにしようと思う。

(あ、高校生活、終わった……)
入学早々に肥だめに落ちて死にかけ、絶望していた僕を救ってくれたのは、誰もが憧れる完璧な生徒会長、近衛・R・知佳さん。
当然のように恋に落ちた僕は、彼女の隣に並ぶため、そこから猛烈な努力を始める。
学校底辺の成績から学校トップへ。死に物狂いの勉強のすえ、なんとか会長の補佐になることができた。
だが、僕はそこで知ってしまう──完璧な会長の姿は、実は特技の違う五つ子が五人一役で演じていた虚像だったのだ!
僕が好きだった彼女は存在しないのだろうか?
そうじゃない。好きな人が、五人に別れただけだ。だったら──

好きな人が五人で一人のフリをしていたけど、気づかないふりをして全員彼女にしようと思う。

出典:https://mfbunkoj.jp/product/goninhitoyaku/322103001902.html

 

 

感想

 何この……何?

 外面は『五等分の花嫁』の人気にあやかろうという姿勢を隠す気が1ミリもなさげですが、実態はノリと勢いで全てを押し切る作品。なんで五人一役してるの?*1とか、なんで五つ子のくせに口調が全然違うの?*2とか、なんで主人公は異常なほどハーレム欲求が強いの?*3とか、限りない疑問点についていちいち立ち止まって考えても仕方ありません。そういうもんなんだと受け入れましょう。

 頭を空っぽにして読めばかなり面白いと思います。五人一役に気づいてからの主人公のハーレム願望にかける異常なまでの熱意と執着は瞠目させられますし、オチも本作の雰囲気だからこそ許されるものでしょう。言葉を選ばずに言わせてもらえれば、マジでくだらないんですけど、すごく楽しませてもらったのは確かです。ただ、続刊の展開に期待できるかと言われると何ともいいがたい……。

*1:今巻では匂わせのみで理由は全く明かされません

*2:明らかにラノベの文法的な要請に基づくもの

*3:アラブで医師として働くのが最適解