あすはひのきになろう

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りゅうおうのおしごと!15【感想】

 

 

2021年10月5日読了。

 

あらすじ

「棋書を出しませんか?」
休場を選択した銀子と、関東へ移籍したあい。
二人の行方を追う八一が頼ったのは、女流棋士にして記者の顔も持つ供御飯万智だった。
「え!? 俺が将棋の本を書くの!?」
意外な条件に驚く八一。しかも万智は執筆に集中するためと、旅館でカンヅメになることを提案して……。
「……着いたで? 八一くん」
急速に接近していく幼馴染の二人。
一方、タイトル初挑戦を目指すあいは、東京で意外な人物たちとの同居を開始していて!?
女流名跡リーグ遂に決着!
挑戦権を手にするのは、あいか、万智か、それとも……!?
美しき野心と矜持と恋心が正面から激突する第15巻!!

出典:https://www.sbcr.jp/product/4815610944/

 

 

感想

 どうでもいいですが、一応買ったのは小冊子付き特装版なんで、引用している表紙ではなく、銀子が表紙の方です。本編ではほぼ出番がありませんでしたが、冊子の方で出ずっぱりだったので、ヨシ!*1

 東京に出てきたあいが、たまよんこと鹿路庭珠代(と山刀伐尽)のもとで「女流棋士」としての覚悟を持つエピソードと、八一が観戦記者・鵠こと供御飯万智とともに将棋本を執筆するエピソードが並行して描かれます。万智の方はまだしも、サブキャラであるたまよんがここまで掘り下げられると思ってなかったので驚きました。たまよんの「女流」棋士としての生き様はかっこよかったですし、山刀伐との行く末は、棋士として強くなることと恋愛することの間で折り合いがうまく付けられていないように見える八一と銀子と対比的にも見えます。ただ、万智の方はもうここから(恋愛的に)逆転する勝ち筋が見えない気がするんですけど、どうなんですかね……。本人は諦める気はないみたいですけど、今巻で一応決着したという認識で良いのかな?

 面白いのは、もはやあいや八一が読者の共感する対象じゃなくなってきていること。あいv.s.万智も心情的には万智に感情移入するような作りになってたし、極端ですけど、例えば最終的に八一とあいがめちゃくちゃ強くなっておわり!だともう納得するのは難しいと思われます。どういう落としどころになるんでしょうね。

*1:というか、銀子ファン以外は小冊子付きの方買う意味ないまである