あすはひのきになろう

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悪役令嬢レベル99 その2 ~私は裏ボスですが魔王ではありません~/七夕さとり(カドカワBOOKS)【感想】

 

2023年1月17日読了。

 

あらすじ

魔王より強い裏ボス令嬢、今度は領地改革に(※力業で)挑む!!

悪役ならぬ裏ボス令嬢として転生しながら、ひとまず無事魔王を倒し、学園を卒業した私。だが、治めるべき領地は両親のせいで荒れ放題。これは私が領地のためにひと肌脱ぐしか――え、被害が拡大するからやめろ?

出典:https://kadokawabooks.jp/product/akuyakureijou-level99/321907000286.html

 

 

感想

 今巻も面白かったです。作品全体の雰囲気というか、ノリがすごく好きですね。

 学園を卒業して幽閉した両親の代わりに領地に戻るのですが、巨岩を投げて池を作ったり木刀を土産物として売り出したりと、相変わらずやりたい放題のユミエラと、それをつっこんだりたしなめたりするパトリックというコンビ芸がすっかり板に付いています。そんな自由奔放なユミエラも恋愛方面は初心なのが可愛らしい。それに加え持ち前のズレた感性が手伝って、またパトリックが振り回されることになるのですが、これがまたそこらの鈍感系主人公も裸足で逃げ出すような鈍感っぷりで本当に面白い。コメディマシマシのラブコメ、めちゃくちゃ好きなんですよね。

 クーデター話の方も、展開は丁寧な前振りのお陰で容易に先読みできますが、本作らしい救いのある展開でした。最初は鬱陶しがっていたエレノーラとしっかりとした友情が芽生えたのも良かったですね。いやずっと鬱陶しがってはいるんですが。

 細かいとこだと、パトリックが一般人にユミエラをフォローしてる描写が入ったのが前巻の補足的な役割を果たしてました。前巻だと、パトリックが王子を説得した、という説明だけでなんか王子が改心してて、ちょっと説得感に欠け気味でしたが、今巻では屋敷の使用人相手に具体的にユミエラについて語るシーンが入ってて、その点を補っていたと思います。

 かなり楽しく読めているシリーズなので、是非続きも読みたいですね。