あすはひのきになろう

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可愛ければ変態でも好きになってくれますか? 14/花間燈(MF文庫J)【感想】

 

2022年2月3日読了。

 

あらすじ

新感覚変態湧いてくる系ラブコメ、堂々完結!


「両想いって、こんなに嬉しいんだね」幾度の困難を乗り越え、晴れて瑞葉と結ばれた俺、桐生慧輝。やったぜ! と喜んだのもつかの間、突然、父さんと母さんが帰ってきた!? いつでも自由だった家でのイチャイチャがお預けになってしまう……。けれど、二人はどうして急に帰ってきたんだ? そんな家での出来事や唯花ちゃん、真緒とのいざこざもありつつ、ついに三月、卒業式の日がやってきた。俺が紗雪先輩に連れられて向かったのは書道部の部室だった――。「ありがとう、慧輝君。――私、とっても嬉しいわ」新感覚変態湧いてくる系ラブコメ、いままでありがとうね! これでフィナーレの第14弾!

出典:https://mfbunkoj.jp/product/hensuki/322109001112.html

 

 

感想

 改めて振り返ると、5年で14冊ってかなりハイペースですね。読みやすいラブコメ作品とはいえ、この刊行ペースはかなりすごいんじゃないかという気がします。14冊も何やってたんだって言われると正直思い出せないとこも多いけど……。

 というわけで完結巻でした。ヒロインは既に確定しているので、まぁエピローグ的な感じです。不自然なまでに帰ってこなかった両親の顔見せと各ヒロインへの挨拶回りの後、最後は結婚式のシーンまで描かれます。普通に1巻のパンツ拾うシーンと対比させてEND、っていうのも全然ありだと思ってたのでちょっと意外でしたね。ラノベで結婚シーンまでやった作品ってどちらかというと少数派な気がします。ラストの絵面とか冷静に考えると頭おかしいんですけど、何か良い感じのシーンに昇華されてるの笑ってしまう。

 シリーズ通して、ヒロインが後から後からわらわら出てくる感じとか、極太ラノベが増える中での1冊1冊の薄さとか、全体的な古き良き平成ラノベブコメあふれる作風が今の時代に現在進行形で読めることが喜びの作品でした。「変態」という題材を扱っている割にキワモノに走りすぎることなく、また爆発力や突出した特徴はなくともヒロインレースが荒れることもなく、最後まで安定して走り抜けてくれて良かったです。

 同じ作者・絵師コンビの新作も近々読めそうで、そちらも機会があれば手に取りたいと思います。