あすはひのきになろう

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後宮の烏 5/白川紺子(集英社オレンジ文庫)【感想】

 

2023年1月14日読了。

 

あらすじ

この秋、宮中は慶事に沸いた。
高峻は寿雪を救い出すため、もっとも険しい道を選び、進んでいく。この秋、宮中は慶事に沸いた。同じ頃、先の騒動の影響で夜明宮は、ひっそりと静まり返っていた……。烏妃はひとりで在るもの。先代、烏妃の戒めが、寿雪の胸を刺す。だが寿雪は、抱えたものを守り通すため、突きつけられた烏妃としての切ない運命(さだめ)に対峙することを決めて――。激動の第五弾!

出典:http://orangebunko.shueisha.co.jp/book/4086803534

 

 

感想

 いやぁえらいことになってしまいましたなぁって感じの5巻。初代烏妃があんまりにも自分勝手すぎるというか、執念がすごいというか……。歴代烏妃再登場!みたいなくだりは結構引いてしまった。

 いつも通り、短編でちょっとした事件を解決しつつ、大筋となるお話につなげていく流れなのですが、今巻はいよいよ寿雪と高峻の関係性も一歩前進というか、曖昧だったものが固まりつつある印象でした。恋慕とも親愛とも同情とも異なる、「半身」と形容する関係性を二人が自覚し、確立できたことはここまで二人を見守ってきた読者としても嬉しかった。

 前巻の続きで謹慎が続く中でも、最初の方とは違い、人とのつながりが絶たれたわけではなかったのも良かった。せっせとあちこちに文を出すし寿雪とか序盤じゃあり得なかったでしょ。

 いよいよ終盤ですが、ハッピーもバッドもどっちも割とあり得そうな感じ……。今巻で高峻の目論見は潰えてしまったし、神の皆さんもいろいろ狙ってそうだし、どうなっちゃうの~!?って感じです。早めに続きを読みたいですね。