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佐々木とピーちゃん 2 異世界の魔法で現代の異能バトルを無双していたら、魔法少女に喧嘩を売られました ~まさかデスゲームにも参戦するのですか?~/ぶんころり(MF文庫J)【感想】

 

2022年12月14日読了。

 

あらすじ

1巻発売即重版! ぶんころり×カントクのクロスオーバーエンタメ第二弾!


異世界賢者(文鳥・ペット)のピーちゃんに世界を超える機会と強力な魔法の力を与えられた佐々木。 現代と異世界の価値観や文明の違いを利用して一儲け→悠々自適なスローライフを目指す二人だったが、その目論みは異世界以外、異能力者や魔法少女などの思惑も手伝い、万事順調には進まない。 せっかく国家公務員となったのに上司との駆け引きで神経をすり減らし、パートナーの職場の先輩(現役JK・異能力者)に振り回される毎日だった。 ある日のこと、佐々木が異世界魔法で異能バトルに励んでいると、魔法少女の急襲に遭って事態は急転。 二人静内閣府超常現象対策局に入りたいと言い出し、異世界からは人やモノが現代に迷い込み、お隣さんは悪魔の囁きを聞いてしまい、魔法中年佐々木の周囲には厄介事が大渋滞していく――! 早くも半分以上書き下ろしの第二弾!

出典:https://mfbunkoj.jp/product/sasaki_pichan/entry-10031.html

 

 

感想

 1巻は分量の割に消化不良なところもありましたが、異世界、異能力、魔法少女……といった様々な要素が2巻にしてようやく絡み合ってきたように思います。主人公を中心にそれぞれの勢力が交錯し、あっちでもこっちでもイベントごとが起こるので、前巻のひたすら商品をあっちからこっちへ持っていく商人パートのような退屈さはありませんでした。1巻ではなんでわざわざ別視点を用意されていたのかよく分からなかったヤンデレお隣さんも、活躍の場は次巻以降になりそうとはいえ、デスゲームに巻き込まれたことでやっと存在意義を発揮できるようになってきたのではないでしょうか。相変わらず同所とか同日みたいな熟語を多用する言葉遣いには違和感を覚える*1ものの、ある程度分量に見合った面白さになってきたと思います。

 ピーチャンが割と火力でゴリ押そうとするタイプな一方で、主人公が口八丁で相手を丸め込むタイプなので、結構いいバディになってきている感じがします。各勢力に対し、いかに辻褄を合わせながら無害さをアピールするかが主人公の弁舌にかかっているわけですが、既に二人静や伯爵の娘のように誤魔化しきれない事態に発展しそうなところもあり、今後の展開には素直に期待できると思います。

*1:おっさんの主人公だけかと思ったら、お隣さん視点でもこのワードセンスで驚いてしまった