あすはひのきになろう

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サイレント・ウィッチ III 沈黙の魔女の隠しごと/依空まつり(カドカワBOOKS)【感想】

 

2022年8月14日読了。

 

あらすじ

旧友との再会、〈星詠みの魔女〉からの召集――最強の魔女に試練が相次ぐ!

モニカの母校・ミネルヴァも参加する三大名門校のチェス大会。「七賢人様がこんなところで学生ごっこ?」と変装はすぐ旧友に見抜かれ、モニカの学生生活は終了の瀬戸際に! だが次の暗殺者も待ってはくれず……?

出典:https://kadokawabooks.jp/product/silentwitch/322109000488.html

 

 

感想

 チェスとお祭りのおおまかな二本立て構成。モニカの人間嫌いの原因の一つっぽいバーニーくんが登場します。かなりわかりやすい悪役として描かれてるんですが、心情としては結構理解できるところもあって、読者に嫌われて欲しいのか欲しくないのかよくわからん立ち位置に感じました。いや、嫌われ役ではあるんだけど、マルフォイっぽいポジションというか。

 前巻、前々巻に比べると事件のスケール感が落ちる分こぢんまりとした印象を受けますが、キャラが増えつつ改めてモニカの歪さが強調されていたり、王国の国際関係なんかも語られ、情報量はそれなりに増えたように感じます。王子様の過去も徐々に語られ、飄々とした彼がどのような思いを抱えているかも垣間見えてきました。王子との関係性や国の未来をどう物語に絡めていくのか、次巻も期待したいと思います。