あすはひのきになろう

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最強にウザい彼女の、明日から使えるマウント教室 2/吉野憂(ガガガ文庫)【感想】

 

2023年2月7日読了。

 

あらすじ

【悲報】入学早々、退学の危機!!
優劣比較決闘戦に勝利し、見事Sクラス代表を勝ち取った零。新しい環境、新しい仲間、これからの学園生活に胸を高鳴らせる。だが入学早々、Aクラス代表に宣戦布告を受けてしまう。しかも同じクラスの仲間たちは、零が代表であることに不満を持っているらしい。Sクラス代表は、負ければ退学……。慣れない環境、非協力的な仲間、そして退学の危機。ストレスに耐えかねた零が取った行動は、まさかの現実逃避!? だが学園から逃げ出した先で、たまたま居合わせた環奈となぜか温泉旅行へ行くことに。「え、これ何てラブコメ?」話題沸騰の笑える頭脳バトル、第2弾!!

出典:https://www.shogakukan.co.jp/books/09453108

 

 

感想

 悪くないんだけど、さすがに1巻ほどの面白さはなかったかな~といった感じ。1巻はほぼほぼコメディだったけど、今回は割とラブコメに振っていて、夜桜さんがすごいヒロインムーブしてました。マウントネタは相変わらず笑えるし、今回やたらフィーチャーされてた苹果(じょぶず)くんも面白い子だったんだけど、1巻の仲間たちを差し置いてなんでこのキャラを中心に据えたのかは結構謎。東雲さんとか響一とかほとんど空気だったし、千里ですら影が薄かったのには結構驚きました。

 テーマ的には「”普通”という固定観念を捨てて、対話と相互理解を進めよう」みたいな感じで、おっしゃることはごもっともなんだけれども、シナリオとしては安直な示し方になってて、説教臭さの方が先に立ってしまっていた感は否めない。マウンティングバトルも、集団戦だった都合上、一戦一戦の盛り上がりが乏しかったのは残念でした。終盤の白兎くんが実は……とか由々式さんが実は……とかもあんまり鮮やかじゃなくて、取って付けたようなオチになってしまっている印象を受けました。続いてくれたことは嬉しいし、好きなシリーズではあるんだけど、このままだとなんだか尻すぼみになって終わりそうな不安は感じています。