あすはひのきになろう

ライトノベルを中心にいろんなコンテンツの感想を記録していきたいブログ

声優ラジオのウラオモテ #02 夕陽とやすみは諦めきれない?【感想】

 

 2020年9月29日読了。

あらすじ

電撃大賞《大賞》受賞作・第2弾! 青春声優エンタメ再びON AIR!

第26回電撃小説大賞、選考委員満場一致の《大賞》受賞作!! 
第1弾は発売即日重版で話題の青春声優エンタメ、おまちかねの第2弾です!

 裏営業スキャンダルが何とか収束を迎え「コーコーセーラジオ!」も、めでたく続行決定! ――とほっとしたのも束の間……
 「本当甘ちゃんだよね。ふわふわ友情ごっこがしたいならよそでやれよ」
 ストイックな実力派の先輩声優・柚日咲めくるに突然浴びせられた強烈な罵倒。でもそんな彼女も実は、秘密の《ウラオモテ》を隠していて……
 さらに、夕陽とやすみの高校まで追いかけてくる、不躾な視線やシャッター音。事態に業を煮やした夕陽の母が、ふたりに課した超難題とは!? こじらせ先輩声優めくるのホントの思いも明らかに――!

 「そのまま行け、ふたりとも――ッ!」
 声優生命最大の危機でも、夕陽とやすみは止まれない、中途半端じゃ辞められない……! 諦めきれないふたりの声優ラジオ、ここに再びON AIR!!

 出典:https://dengekibunko.jp/product/sayyouradio/322002000158.html

 

 

感想

 個人的には1巻のオチをきちんと引きずっているところが好印象でした。まぁあんだけやらかして後に影響がないってのはフィクションにしてもあまりにリアリティに欠けますしね。一方で、今回のハイライトに関して、これをご都合主義と受け取るか否かによって本巻の評価は分かれるのではないかと思います。ママンの出した声優を続ける条件が無茶苦茶すぎるのは100歩譲って認めた*1としても、そのオチが例によって予定調和的であり、個人的には1巻より現実味が薄れていると感じました。要は、作品に設定されているリアリティ、作中にどれくらい現実味を出すかが中途半端なのではないかと感じます。今後も同様の展開でしか物語を構成できないようであれば、ワンパターンのそしりは免れ得ないでしょう。しかしながら、キャラクター作りやリーダビリティの高さは安定しており、安心して読むことができます。厳しい感想も述べましたが、次巻以降でさらに跳ねることができれば手放しで推すこともできるポテンシャルを秘めた作品だと思います。今後の展開に期待したいです。

*1:娘が声優やるのを認めないほど危険にさらしたくないくせに他人様の娘まで巻き込んであんなことやらかす親はいないでしょう