あすはひのきになろう

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異修羅VI 栄光簒奪者/珪素(電撃の新文芸)【感想】

 

2022年11月26日読了。

 

あらすじ

黄都の大敵と化したアルスを、逸脱の修羅たちが迎え撃つ――。

 冬のルクノカに敗れ、地の底へ堕ちた星馳せアルス。
 ――だが彼は生きていた。
 アルスは半身を機械に変えてなお、さらなる財宝を求め黄都を襲撃する。
 無限の形をとる泥。敵を自動追尾し焼き尽くす炎。あらゆる攻撃を無効化する盾。無数の魔具が破壊の限りを尽くす。

 約定に従い、これを討つべく逸脱の修羅たちが結集するとき――都市は炎上し、屍山血河の光景が広がる。

 全員が最強、全員が英雄、一人だけが勇者。シリーズ最大級の乱戦が幕を開ける。

出典:https://dengekibunko.jp/product/ishura/322109000050.html

 

 

感想

 実は生きていた星馳せアルスが、自我を半分失いながらほとんど不死身みたいな状態で黄都に攻めてきたので勇者候補みんなで戦おうというお話。今巻をもってトーナメント1回戦が終わりといった感じ。

 もともとアルスとハルゲントのエピソードは印象的だったので、半分焼き直しみたいなところはあるとはいえ、ハルゲントの手で決着が付けられたということに大いに意味があったのかな、と。シャルクやツー、キア、メレといった修羅が続々参戦していく胸熱感も良かったし、戦闘そのものもしっかり読み応えがありました。今巻はオゾネズマを作ったという「色彩のイジック」(とツー)の掘り下げもありましたね。ツーのまっすぐさは本作の登場人物の中では一際尊く思える一方で、なんか危うい展開につながりそうな気も……。というかイジックはまだ生きてるんだっけ? 今巻は策謀パートが比較的少なめだったからか、色んな人のピンチでの強さとか善意とかがよくあらわれていた気がします。2回戦も楽しみですね。順当に行くとクゼ(というかナスティーク)とウハクが描写的にかなり強そうだけど、試合の外から色々企んでいる人もいるし……。ともかく次巻も楽しみです。