あすはひのきになろう

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全肯定奴隷少女:1回10分1000リン【感想】

 

 2020年9月14日読了。

あらすじ

 大丈夫なの!! まったくもってその通りなの!!!!!!


公園で見かけたボロボロの貫頭衣を身に纏った銀髪の美少女。
あざとい笑顔と快活な声で親身な言葉をかけているが、手には『全肯定奴隷少女:1回10分1000リン』と書かれた怪しい看板? どうやらお悩み相談を受けているようで――。
「奴隷少女はあなたのお悩みを全肯定するの!!!!!
 さあ!! 日々のお悩みを叫ぶといいのよ!!!! えへ!」
たかが10分。されど10分。人生を変える言葉がその10分に詰まっている! 自分の歩む道に迷い、悩む、そんな頑張るあなたの弱った心に寄り添う、癒しの全肯定ファンタジー

出典:https://mfbunkoj.jp/product/zenkoutei/321904000163.html

 

 

感想

  作者は『処刑少女の生きる道』の方ですね。「小説家になろう」連作作品の書籍化で、現在も更新中のようです。

 ライトファンタジーな感じの軽い話かな~と思ってたら普通に宗教とか魔法とかダンジョンとかの設定がぼろぼろ出てきてそこらへんはさすが『処刑少女~』の人だなぁとなりました。戦闘シーンの描写もさすがですし、ファンタジーとしても面白いと思います。奴隷少女ちゃんというパワーワードとか、彼女のエクスクラメーションマークだらけの喋り方とかはいかにもライトというか手軽なキャラ付けに見えるんですが、作品の芯の部分には一本軸となる芯がしっかりとあって、そこが物語としての面白さにつながってるんじゃないかと思います。それは例えばレンの悩みと成長であったり、奴隷少女ちゃんの語る言葉であったり。特にレンの全肯定のくだり、自らの「おぞましさ」を自覚したレンに語りかける奴隷少女ちゃんのシーンは非常に印象的でした。

 あとレンと女魔術師とのすれ違い/勘違いはなんというかもはや古典芸能と言っても過言では無いようなアンジャッシュ的すれ違いラブコメの様相で、最近こういうパターンの話見ねぇなぁと思いました。

 気になるのは刊行から1年以上経ってるのに新刊の音沙汰が無いことですかね。面白かったんですが、切られてしまったんですかねぇ……。