あすはひのきになろう

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友達の妹が俺にだけウザい4/三河ごーすと(GA文庫)【感想】

 

2022年9月18日読了。

 

あらすじ

いちゃウザ青春ラブコメ、待望の水着回
「センパイ……。じゃあ、センパイは、私のこと……」

『縁結びの儀式』で山奥の祠に閉じ込められた明照と彩羽。二人きりでのゼロ距離ウザ絡みを前に、難攻不落だった明照にある変化が訪れる。

一方、真白と“秘密”を共有した菫は、影石家の秘密を探るなかでひとつの決意を固めていた。《5階同盟》の誰もが予想すらしていなかった菫の決断とは――。

そして、巻貝なまこの担当編集・カナリアが《5階同盟》に目を付けたことで、明照はさらなる難題を突きつけられてしまい……!?

今度こそ海に行きます! 話題沸騰のいちゃウザ青春ラブコメ、まだまだ夏休みな水着回の第4巻!!

出典:https://ga.sbcr.jp/product/9784815604806/

 

 

感想

 作者的には渾身の巻だったみたいですが、個人的にはこれまでより微妙に感じてしまった。主人公の彩羽に対する認識が少し変化していくとともに、《5階同盟》そのものと、その中での主人公自身の立ち位置を見つめ直すお話なんですが、う~ん、結局主人公がサクッと問題を解決してしまう展開に魅力を感じづらかった。自分の上位互換みたいな存在を前に、自分がクリエイターと関わる意味ってなんだろう的なことを考えるストーリーは、プロデューサーものの作品でお決まりのパターンといえますが、本作では実は上位互換(今巻ではカナリア)がそこまで有能でもなくて、スランプに陥ったクリエイターを結局主人公が尻拭いすることになってて「何だそりゃ」感が結構ある。主人公のメンタル面での成長とか、大人側がそこまで織り込み済みで関わっていたとか、そういう点を踏まえても、あまり引き込まれる展開ではありませんでした。

 彩羽との関係性も、まぁ進んだと言えば進んだのですが、今の時点でどうこう言える話はあんまりないような気がしますね。今後どのように小日向家の家族問題と向き合っていくかがシリーズの見所になるんじゃないでしょうか。

 それにしても、言ってるとおりギャグの手つきがずっと古臭いんですよね。フォント芸、メタネタ、正体を隠してるキャラがドジ踏んでも意地でも気づかない、みたいな。これはこれで一つの特徴になってるとは思うんですが、ちょっと脂っこい印象は否めないですね。