あすはひのきになろう

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invert 城塚翡翠倒叙集/相沢沙呼(講談社)【感想】

 

2022年6月日読了。

 

あらすじ

★★★★★
★第20回本格ミステリ大賞受賞
このミステリーがすごい! 1位
本格ミステリ・ベスト10 1位
SRの会ミステリーベスト10 1位
★2019年ベストブック
さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補
あまりの衝撃的結末に続編執筆不可能と言われた、5冠獲得ミステリ『medium 霊媒探偵城塚翡翠』待望の続編!

すべてが、反転。

あなたは探偵の推理を推理することができますか?

綿密な犯罪計画により実行された殺人事件。アリバイは鉄壁、計画は完璧、事件は事故として処理される……はずだった。
だが、犯人たちのもとに、死者の声を聴く美女、城塚翡翠が現れる。大丈夫。霊能力なんかで自分が捕まるはずなんてない。ところが……。
ITエンジニア、小学校教師、そして人を殺すことを厭わない犯罪界のナポレオン。すべてを見通す翡翠の目から、彼らは逃れることができるのか?

ミステリランキング五冠を獲得した『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、待望の続編は犯人たちの視点で描かれる、傑作倒叙ミステリ中編集!

invert
in・vert
【他】…を逆さにする,ひっくり返す,…を裏返しにする;
〈位置・順序・関係を〉反対にする;〈性質・効果などを〉逆転させる;
inverted detective story:
倒叙推理小説

出典:https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000352774

 

 

感想

 ぶりっ子煽りカスの翡翠ちゃんにいちいちイラッとしてしまったのがかなりノイズになっちゃった印象があります。読者的にはもうタネは割れてるし、一部のこういうキャラ好き以外にはあんまり刺さらないんじゃないのと思ったり。じゃあどうしろって言うんだ、と言われると困りますが……。殺人は絶対ダメ!とかミステリに関する持論とか若干の片鱗は覗かせていたものの、翡翠の内面性の掘り下げもほとんどなく、いつまでも本当に霊感あるのかな~どうかな~で引っ張られても困ってしまうというのが正直なところです。

 お話もつまらなくはないんですが、なんか血に濡れただの石鹸水に濡れただの短編集でなんとな~く既視感のある謎解きを繰り返されると、もう少しバリエーションが欲しくなってしまいます。トリックが共通してるというわけではないんですが、なんかアプローチの方向性が似てるというか……。

 シリーズにするには結構しんどい設定だと思うので、今後どうやって展開を続けていくかが課題ですかね。