あすはひのきになろう

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七つの魔剣が支配するVIII/宇野朴人(電撃文庫)【感想】

 

2022年9月8日読了。

 

あらすじ

決闘リーグ&骨の魔人との決戦! 至高の魔法バトルファンジー第8弾!!

 最上級生たちが登場し、さらに盛り上がりを見せる決闘リーグ。一方その裏で、ゴッドフレイの骨を奪還するため、ナナオたちはリヴァーモアを追い、地下迷宮の放棄区画へと突入した。
 無数の死者が住まう王国で幕を開ける、決闘リーグでの三人一組に上級生を加えた編成での捜索。数多の骨獣から古代の秘術によって作られた無貌の古人まで、リヴァーモアの使役する使い魔が息つく間もなく彼らに襲いかかる。さらにはレオンシオ陣営も捜索の妨害に回り──。
 人間ひとり分の骨を蒐集したリヴァーモアの目的とは。そして、『棺』の真実にたどり着いたオリバーが取る道は──。

出典:https://dengekibunko.jp/product/7-maken/322105000006.html

 

 

感想

 内容的にはあんまり本筋と関係ないし、ページ数も少ないので、割と骨休め回っぽい(骨だけに)。位置づけ的には6巻に近いかな?

 地味に1巻から登場していたリヴァーモア先輩がフィーチャーされる巻でした。またラストで良い感じに先輩が昇天して終わりのパターンか……?と思いましたが、さすがにそれはなかったので良かった。あまり同じパターン繰り返されると、個々のエピソードが良くてもさすがに食傷気味になってしまうので……。あと、まぁまぁ登場人物も増えてきたので人物紹介ページを拡充して欲しいなと思ったり。誰だコイツ?となって前に戻っても紹介ページにいなかったり、解説がなかったりすることが増えてきた気がします。

 相変わらず、敵方の過去を開示しつつ物語の展開に昇華するのが巧みでした。お話の筋としては結構ありがちだと思うんですが、逆にそのわかりやすさが今まで見えてこなかったリヴァーモア先輩の人物像を明晰にした気がします。見た目に反してなかなかロマンチックなところもいいですね。なんかラストの死という概念そのものみたいなのと戦うくだりは、ちょっとインフレバトルものっぽくて先行きが不安になりましたが、まぁ今の段階でごちゃごちゃ言うのも違うか。ここでオリバーが先走ったことが遠因となって、教師殺しの犯人と目されることになるんでしょうか。

 今巻で大成したリヴァーモア先輩の研究、なんかすごいことっぽいらしいですが、今後の展開に深く関わってくることもあるのでしょうか。ともあれ、決闘リーグの行方、そして何よりオリバーの復讐の行方を今後も楽しみに追いたいと思います。