あすはひのきになろう

ライトノベルを中心にいろんなコンテンツの感想を記録していきたいブログ

死なないセレンの昼と夜 第二集 ―世界の終わり、旅する吸血鬼―/早見慎司(電撃文庫)【感想】

 

2022年7月30日読了。

 

あらすじ

はるか遠い未来、人類の黄昏――ヒトの終わりに付き添う、吸血鬼の物語。

世界が滅びてから、もうずいぶんと経った。
ゆっくりと滅びゆくヒトの世界を眺めながら、その吸血鬼は今日も変わらず、旅を続けている。

もし、あなたがその姿を目にしたら、立ち寄ってみるといい。
荒野にサイドカーで現れる、お気楽に退屈な永遠を生きている「吸血鬼(ノスフェラトゥ)」を。
そして彼女が引いている、世界の終わりまできっとそのままの、オールドファッションなコーヒー屋台を――。

「一杯、いかがですか? ええ、面倒ごとでなければ、お付き合いいたしましょう」

人類が黄昏から夜へと至る時代、不死の少女が語り継ぐ、少し悲しくどこか優しい、ヒトの終わりの物語。

出典:https://dengekibunko.jp/product/shinanai/322110000051.html

 

 

感想

 言葉を選ばず言えば、毒にも薬にもならないといった印象。キャラ、文章、ストーリー、どれにも目立った瑕疵があるわけではありませんが、この作品独自の魅力が見えてこず、ぼんやりした印象のまま終わってしまった感があります。

 基本的に悪者をやっつけておしまい!みたいなパターンが多く、せっかく別の吸血鬼とか不死鳥とか独裁者とかもう少しひねれそうな要素を出してきているのにもったいないなぁと思います。

 話がパンチに欠ける上、文章も淡々としているので、それっぽいポエミーな雰囲気で締められてもさほど余韻とかも感じられない。ある程度読める作品な分、余計惜しい気持ちになりました。