あすはひのきになろう

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真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました4【感想】

 

2021年8月13日読了。

 

あらすじ

人類最強の賢者と運命の兄妹が遂に激突! 『勇者』の決意の結末は――!?
 勇者のパーティーから離脱したルーティを追い求め、辺境ゾルダンの遺跡に人類最強の英雄達が集結する。 
卑劣な策略を巡らせ自らの野心の為にルーティを連れ戻そうとする『賢者』アレスと、妹の身を案じる『導き手』レッドの再会は遂に全面対決へと発展し!?
 世界を救う役割を強制された『勇者』である事を拒み、兄を愛し一人のルーティとして生きていく事を決意した少女による戦いの結末や如何に。
「お兄ちゃん、私……こんなに幸せになっていいのかな――」 
宿命を背負う妹と役割から外れる事を選んだ兄。世界の運命を担った兄妹の、新たなるスローライフがはじまる――。 

出典:https://www.kadokawa.co.jp/product/321901000551/

 

 

感想

 第一部完!って感じ。スローライフ要素はどこ……?ここ……?

 とはいえ、話としてはちゃんと面白かったです。アレスくん、表面上はマジで救いようのない道化ですが、見方によっては彼も「加護」の被害者とも言えますし、複雑なところですが、ああなっちゃった原因は本人の性格もデカそうだしまぁ仕方ないね。

「そうとも、勇者とは、“ある”のではない。勇者で“あろうとする”者こそが勇者たりえるのだ。だが愚かな神にはそれが分からないのだよ」(p.131)

 良い台詞だけど、これを悪魔が言うのがじわじわきますね。役割とは与えられるものではなく自ら定め選び取るもの。スローライフを謳いながら、まっとうなファンタジーとしても面白いお話でした。伏線というか、謎はまだまだ残ってるようですし、今後の展開も期待しています。