あすはひのきになろう

ライトノベルを中心にいろんなコンテンツの感想を記録していきたいブログ

真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました6【感想】

 

2021年9月22日読了。

 

あらすじ

WEB版と異なる新規書きおろしストーリーで展開。人気作、待望の第6弾!
ヤランドララとの再会に喜んだのも束の間、謎の老婆ミストームに関わる因縁から大国の軍船、最強アサシンの襲来とゾルタンは未曾有の危機に直面する。
だが、襲撃者達は知らない。この地には世界最高峰の勇者達がいることを――。
卓越した英雄の力を発揮するレッドとルーティ、伝説の暗殺者と対峙するティセ、更にリットは加護の力で狼の知覚能力を宿らせて!?
「ほら、せっかくの機会だし狼リットちゃんに触れてみない?たまにはイチャイチャしましょ!」
騒乱巻き起こる辺境の地。しかし、決して侵されることのない二人の幸福は続いていく。
冬の夜、月光降り注ぐ大地の下でのんびり過ごす第6弾!

出典:https://www.kadokawa.co.jp/product/321901000556/

 

 

感想

 いつもの拡大解釈スローライフ判定でバトルするとこまで含めて、ファンタジー作品として確かな安定感がありますね。いよいよ放送開始が迫るアニメも、加護を中心とした作中の世界観をしっかり説明できれば本作の魅力を引き出すことができるのではないかと思うので、注目していきたいと思います。いや、ホントにこの世界は加護を中心に回っているので、そこを初見の人に理解してもらえるかに結構かかってると思うんですよ。不安が全くないかと言われれば嘘になりますが、いずれにせよ、アニメの出来と原作の出来は別々に判断されるべき、ということは自分自身の肝に銘じておきたいですね。どうしても悪い方の出来に評価は引っ張られがちなので……。閑話休題。隣国からやってきた王子をきっかけに、前回の冒険に同行したミストームの知られざる過去が明らかになります。本作の主要人物は全員そうですけど、人に歴史あり、ってやつですね。結局強い相手とバトルしたりはするんですが、あくまで生活に根ざした、主人公たちの力の及ぶ範囲の目的を達成しようとする過程において、というのは一貫しています。世界のため、顔も知らぬ不特定多数のために義務を負うことをやめた勇者、英雄たちからはささやかですが等身大の喜びが感じられます。根本的な解決は次巻に持ち越し。続きもなるはやで読みたいと思います。