あすはひのきになろう

ライトノベルを中心にいろんなコンテンツの感想を記録していきたいブログ

女子高生の放課後アングラーライフ【感想】

 

2021年10月10日読了。

 

あらすじ

同級生からイジメの標的にされ、関西の高校に転校した追川めざし。登校初日、同じクラスの白木須椎羅に「これは運命やでっ!」と迫られ、彼女が会長を務める海釣り同好会「アングラ女子会」に入会させられて……。

出典:https://sneakerbunko.jp/product/angura/322104000001.html

 

 

第26回スニーカー大賞《優秀賞》受賞作品。受賞時のタイトルは『私たちのアングラな日常』。以下は総評の一部抜粋。

 同じく優秀賞に選ばれた『私たちのアングラな日常』は海釣り同好会での女子高生たちの友情を描いた青春ストーリーです。釣り未経験の選考員をもワクワクさせるような詳細な釣り描写と、釣りを通じて深まる女子同士の友情を巧みに描き出した点が評価されました。

出典:https://sneakerbunko.jp/award/archive/archive-26.html

 

感想

 久しぶりに白身魚イラストのラノベが読めて感無量です。まさかとは思うけど、「釣りが題材だから白身『魚』にイラスト頼んだらウケるやろなぁ……」みたいな考えの采配じゃないよね?

 ラノベ版『放課後ていぼう日誌』……というほど内容は被ってないけど、ガワ見てそう思うのも仕方がない気はします。描写自体は短いのに、やたらいじめの内容が具体的なのは何? 主人公が東京から関西へ引っ越したということで、主人公以外の主要登場人物は全員関西弁かつ関西人なんですが、関西人の良くないところばかり目立っていたような気がするのは気のせいでしょうか。会話がやたら当たりきつかったり、常にウケを狙っていたり、冗談でもやって良いことと悪いことの区別が付いてなかったり……。まぁほとんど一人のせいなんですが。物語に起承転結を作ることは重要だと思いますが、仲違いの原因が10対0で一方が悪い、という展開はいかがなものかと思われます。日常もので読者のキャラに対する好感度に気を遣えていないのは致命的です。主人公が過去のいじめからあんだけ人間不信な感じだったのに、あっさり汐見を信用するところとかも引っかかりました。主人公が過去を乗り越え再び友情を育むことができるようになる、というプロット自体は悪くないのですが、まだまだ粗が目立つと言う印象でした。