カノジョの妹とキスをした。3/海空りく(GA文庫)【感想】
2021年10月23日読了。
あらすじ
どうして俺は、
晴香と出逢う前に、
時雨と出逢えなかったんだろう。「晴香のこと、忘れさせてくれ」
あの日、恋人・晴香の拒絶にショックを受けた俺は、
時雨にとんでもないことを言ってしまった。
留守電に残された、結婚すら視野に入れた晴香の
覚悟に恥ずかしくなる。反省した俺は時雨に言葉の
取り消しと謝罪を申し出る、が――
「後戻りなんてさせない。絶対に。忘れさせてやる」
時雨は俺たちの今までの関係をネタに脅迫してきた!
晴香とやり直したいのに、逆らえず時雨にキスをする
俺。でもそれが不思議と嫌でもなくて――毒々しいまでの純愛。『崩壊』の第三巻!
感想
あとがき愚痴ばっかでワロタ。そういうのはTwitterでして下さい。
どいつもこいつもって感じですね。前巻の引きをあっさり流したのも肩すかし感ありますが、晴香が恋愛に向いてなさ過ぎてライバルとして成立してないんですよね。読者視点で晴香に全然魅力がない。一応家庭環境とかがエクスキューズとして用意されてはいるんですが、それは時雨も大して変わらんしなぁ。「カノジョ」である晴香があんまり気の毒に思えないから、いまいち主人公と時雨の関係にも罪悪感とか背徳感が足りていない印象を受けます。主人公が浮気を晴香に白状しない「晴香を傷つけて俺だけ楽になろうとしてる」という理由付けも、妙に自己責任強く見せようとしてるせいで余計クズっぽいんですよね。浮気してる時点でって感じなんで、無理に主人公を良い奴と描写しようとしなくて良いと個人的には思いますが……。
デートと打ち合わせどっち行くかみたいなくだりは、主人公が完全に「私と仕事どっちが大事なの」状態で笑った。そりゃ高校時代の恋愛と将来に関わるコネ作る機会だったら後者を優先しないか? これ僕の価値観がおかしい?
ただ、次巻で最終巻と言うことで、ダラダラ引っ張らないのは良いことだと思います。どう物語を着地させるのか気になります。