あすはひのきになろう

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七つの魔剣が支配する/宇野朴人(電撃文庫)【感想】

 

2022年5月18日読了。

 

あらすじ

運命の魔剣を巡る魔法バトルファンジー

 春――。名門キンバリー魔法学校に、今年も新入生がやってくる。黒いローブを身に纏い、腰に白杖と杖剣を一振りずつ。胸には誇りと使命を秘めて。魔法使いの卵たちを迎えるのは、満開の桜と魔法生物のパレード。喧噪の中、周囲の新入生たちと交誼を結ぶオリバーは、一人の少女に目を留める。腰に日本刀を提げたサムライ少女、ナナオ。二人の魔剣を巡る物語が、今始まる──。

出典:https://dengekibunko.jp/product/7-maken/321804000334.html

 

 

感想

 未読ですが『天鏡のアルデラミン』の作者さんですね。『このライトベルがすごい!2020』では文庫部門・新作で第1位を獲得しており、アニメ化も決定しています。

 内容としては7割くらい『ハリー・ポッターです。ホグワーツみたいな学校に主人公が入学して、仲間たちとともに波瀾万丈な学生生活を送る、みたいな感じ。ハリポタが好きなら入学式や授業のシーン、学校の説明などでもうワクワクが止まらないはず。先輩に絡まれたり、闘技場で魔法生物と戦ったりと色々なイベントが起こるのですが、描写に臨場感があり、一つ一つが面白い。ただ、あまりにもハリポタからの影響が露骨なので*1、この面白さが本作のオリジナリティによるものなのか、単にハリポタっぽいからなのか読んでいてだんだん分からなくなってきました。まぁ最後まで読めば、続刊で追々オリジナリティは明らかになってきそうとは思われましたが。

 メインキャラも6人と多めの割にはそれぞれしっかりキャラクターが立っていて、掛け合いも楽しくバランスが良い。それとなくハーマイオニーか?みたいなキャラとか、スネイプか?みたいなキャラがいたりしますが、持ってる要素が似てる程度で言うほど気にはなりませんでした。今巻では女性陣の出番が多かったのですが、今後主人公以外の男性陣の活躍も見られるのでしょうか?

 メインとなるトロールをめぐるお話も十分面白かったのですが、エピローグでガラッと空気が変わりました。とある目的を秘めた主人公の今後の学校生活はどのようなものになっていくのか? 俄然続きが気になったので、続刊も是非読みたいと思います。

*1:作者も公言してるくらい