あすはひのきになろう

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となりの悪の大幹部!/佐伯庸介(電撃文庫)【感想】

 

2022年9月23日読了。

 

あらすじ

俺の部屋のお隣さんに銀髪美女が!? 元悪の幹部と過ごす日常コメディ!

 街に蔓延る怪人たちを打ち倒す、万色戦隊バンショクジャーの緑色担当、バンショクグリーンこと草間ミドリの私生活は荒んでいた。
 昼は高校の非常勤講師(世界史)。学校が終われば緑色のバトルスーツを身に纏い、残業確定の怪人退治と、毎日疲れ果て注文したフィギュアも受け取れない日々を送っていた。
 そんなミドリの住む部屋のお隣さんに、銀髪セクシーな異国のお姉さん・久里アシェラーと、その娘・タラタットが引っ越してきた!? 
 帰り道で一緒になったり、スーパーで遭遇したり、疲れ果てソファで力尽きたところを介抱してもらったりと、美人母娘と夢のお隣さん生活が始まる……かと思いきや、彼女たちの正体は、なんとミドリたちの天敵、元悪の大幹部だった!?

出典:https://dengekibunko.jp/product/322112000007.html

 

 

感想

 ヒーロー対悪の組織、みたいな世界観の作品は最近チラホラアニメ化しており、ちょっと前だと『ド級編隊エグゼロス』、直近だと『怪人開発部の黒井津さん』や『恋は世界征服のあとで』がある。これらはいずれも漫画作品で、本作がその流れを意識してるのかどうかは知りませんが、割と求めていたものをお出ししてもらえた感はありました。

 素性を隠して戦隊ヒーローの一員として活動している主人公の隣の部屋に、先日壊滅させたはずの悪の秘密結社の大幹部に似た美人のお姉さんが引っ越してきて……というお話。コメディ的な面白さもしっかりあるし、主人公もお姉さんもいい大人なので割と恋愛に自覚的で、そこらへんのまどろっこしさを排しつつラブコメの美味しい部分はきっちり回収している。主人公の世界史教師やアクションフィギュア好きといった設定が後半の展開につながっているのも好印象。一応悪の組織側の主張とか戦闘のギミックとかも用意されており、よくまとまっていたと思います。