あすはひのきになろう

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サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと/依空まつり(カドカワBOOKS)【感想】

 

2022年2月14日読了。

 

あらすじ

奇跡に詠唱は要らない――気弱で臆病だけど最強な魔女の物語、書籍で新生!

無詠唱魔術を使える世界唯一の魔術師〈沈黙の魔女〉モニカは、超がつく人見知り!? 人前で喋りたくないというだけで無詠唱を使う引きこもり天才魔女、正体を隠して第二王子に迫る悪をこっそり裁く極秘任務に挑む!

出典:https://kadokawabooks.jp/product/silentwitch/322012000450.html

 

 

感想

 世界で唯一「無詠唱魔術」を使えるが極度の人見知りの主人公が、命を狙われているというイケメン王子様の護衛をすることになって……!?という、あらすじだけみたら正直そんなに惹かれないのですが、なかなかどうしてこれが面白かったです。

 設定や題材に斬新さはほとんどないのですが、主人公もサブキャラもしっかりキャラが立っているので、掛け合いが楽しいし、マスコットポジの猫ちゃんも良い。主人公が単に魔術の天才というだけではなくて、数字全般に強いっていう設定が強いて言えば特徴的ですかね。展開も割とテンプレ寄りの俺TUEEE要素の強い大筋で、まぁ先は読めますが無駄に引っ張らないので、テンポ良くサクサク読めます。主人公がイキるタイプじゃないのも大きいかもしれません。まぁ代わりにずっとオドオドしてるので、逆にそういうのが嫌な人は合わないかもですが……。Web発の作品の書籍化ですが、そうした作品でしばしばありがちな、山なし谷なしオチなし連載垂れ流しみたいな書籍化ではなくて、しっかり1冊でひとつのエピソードをまとめているところも個人的にはポイント高いです。キャラ描写が良くて読みやすい、非常に手堅い出来の作品でした。

 完結済のWeb版も評判が良いみたいなので、続きも期待して読みたいですね。