あすはひのきになろう

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勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録II/ロケット商会(電撃の新文芸)【感想】

 

2022年5月24日読了。

 

あらすじ

極悪の罪人勇者どもが、絶望をぶっ飛ばす! アクションファンタジー第2弾

 不死身の魔王イブリスを討伐し、ミューリッド要塞を守り抜いた懲罰勇者部隊。しかし、彼らに平穏は訪れない。
「ザイロ、人間が相手では、私は……能力を使えません」
「気にするな、雑魚が群れたところで大したことねぇ」
 なぜか《剣の女神》テオリッタを狙う暗殺教団、人に紛れているという魔王スプリガンなど、数多の敵がザイロ達の前に立ちはだかり、街ごと壊滅させるような大乱闘へ――!
 遠征を行っていた竜騎兵と砲兵も合流し、ついに集結した極悪勇者部隊は、激しさを増す闘争と陰謀の渦に巻き込まれていく――。

出典:https://dengekibunko.jp/product/yushakei/322108000043.html

 

 

感想

 1巻に引き続き、面白かったです。主人公の婚約者という新キャラが登場しましたが、単純に毒舌キャラと言うだけではなくて、どうしてそういう振る舞いをしているのかが示唆されていて、安直なキャラ付けになっていないところに好感を持ちます。新登場の勇者たちもなかなか個性的で、特にライノーの方は思ったよりも早くその正体が明かされ、なるほどそういう「罪」か~~~~となりました。

 前巻の感想でも書いたかもしれませんが、視点の切り替えが自然で、戦闘シーンの描写も巧みです。キャラがしっかり立っているので、掛け合いも楽しい。特に勇者たちは、戦闘でも性格でもそれぞれの特色がはっきりしているので、どのシーンでもキャラが映えているように感じます。

 ラストでは、キヴィア改めパトーシェさんの運命が大きく動きました。「懲罰勇者」がどのような基準で、何を目的に選別されているのか? ツァーヴなんかからも何となく察せられてきたような気がしますね。続きも楽しみに待ちたいと思います。